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RALLY MONGOLIA 2012 ETAP7-5 嵐襲来の巻

CPでチェックを済ますと、デューンをずっと左手に見ながら草原を走る。
SSのゴールまでは残りあと40kmチョイ。

しかし、デューンのさらに向こうでは空に黒い雲が立ち込め、絶え間なく稲光がほとばしってるのが見えるではないか・・・


わちゃ~ こんなのに飲み込まれたらひとたまりもない!!(滝汗)
とにかく早くゴールしなきゃ! 頼むから、雨雲よコッチに来ないでくれ~~!!!


祈るような気持ちでアクセルを開け続けるが、デューンの側を抜けた先にある右折の十字路が分かり辛くて、オノウエさんのジムニーも巻き込んで右往左往。

無事ルートを発見して、送電線の電柱沿いに、少し後ろにずっとジムニーの気配を感じながら、高原地帯を駆けあがっていく。
この頃から、ポツリポツリとではあるけど、シールドに水滴がつき始めてきた。

そして、SSゴールまであと10kmほどまで来たあたりで、ついにドシャ振りの雨に・・・

すでに20時を過ぎたあたりだった事もあり、辺りは一気に暗くなり、ピストもあっと言う間に水浸しになった。
路面も急にスリッピーになったせいか、先行していた#27のモンゴル人ライダーのWRのペースが落ちて、再び肉薄してきた。

もう今さらカッパを着るには手遅れな位ズブ濡れになってしまったし、ゴールまではあともうひと頑張り。
目の前に抜けそうな相手がいるのにみすみす逃がしてしまうのは勿体ないので、そのまま走り続ける事にした。

路面はますます滑り易くなってきて、マディーに慣れてないのか#27のペースはさらに落ちてきた。

そろそろ勝負に出るか!!

そう企んでた矢先、僕の股の下から、突然アフリカツインが姿を消した。

次の瞬間、泥の上に尻から落ちていた。
そして、アフリカツインは僕の少し前で、180度回転してこちらに顔を向けた状態で横たわっていた・・・

痛恨のスリップダウン。
クソー!! あともうチョットで抜けるところだったのに、スケベ根性を出したのが災いしたんかな??
今日はせっかくここまでずっとコケずに頑張ってたのに悔しい・・・

哀れ、下半身は見事に泥だらけ。
強烈に尻もち打った尻をさすりながら立ち上がろうとしたら、足が滑ってまたコケた(笑)

なんだこのスリッピー過ぎる路面は!!
まるでお笑い番組でやってるローションが撒かれた罰ゲームのように、ツルツル滑る路面にあらためて驚いた。

これはもう、レースペースで走れる状況じゃないな・・・(気が付くのが遅いって)

再び立ち上がって、ようやくアフリカを起こそうとしてたら、後ろからオノウエさんのジムニーがやってきて停まり、小窓を開けて、ナビのイシハラさんが「大丈夫か?」と声を掛けてくれた。

別に怪我もなくピンピンしてるので、「大丈夫だから先に行って下さい」と言ったんだけど、
オノウエさんイシハラさん、二人ともこの土砂降りのなか、車から出て来て、僕のアフリカを起こすのを手伝って頂いた。

「なんだ!この重たいバイクは!! よくこんなので走ってるなぁ~」とビックリされてしまったけど、3人がかりなのですぐに起こせた。

お礼を言って、先に行ってもらったあとで、取り急ぎタイヤの空気をガッツリ抜いてからリスタート。

もうここからは、速さよりも確実にゴールに辿り着く事を最優先に、タイヤを滑らせぬよう、ゆっくりゆっくりと登っていく。

もう真っ暗の中の豪雨で何も見えないなか、丘を登り切って下りに差し掛かると、
少し先にエルデネサント街の灯りが、雨に滲んで見えた。

やったぁ~ あと少しでゴールだぞ!!

安堵の溜息をついた途端に、油断してまたコケた(涙)

もうすでにピストには川のようにザワザワと水が流れている。
急いでアフリカを起こしに掛かるが、いつもどおり45度ほど起こしたところから、さらに膝を入れて一気に力掛けていくと、バイクの角度はそのまま、足の方がズルズルと滑っていく・・・(汗)
そしてそのまま、成す術なく跪いてしまい、バイクも倒れた。

再チャレンジしても、結果は同じ・・・

ダメだ、足が滑って全然力が入らない。

仕方ないのでちょっと考えて、踏ん張る場所の泥を予め掘っておいて、ブーツの踵が引っ掛かるようにしてやっと起こすことができた。

まるでトドメのようにドッと疲れた・・・

なんとか気を取り直して出発すると、たったの200m先にSSのゴールが出現。
あとわずかの距離を踏ん張りきれなかった自分が情けなくてガックリ。

たった10kmほどだったけど、雨が降りはじめてからのコンディションの激変ぶりはホントにヒドかった。
僕はなんとかゴールできてヨカッタけど、まだ後ろで走り続けてる人達にしたら、これはまるで地獄だろうな。
みんな無事帰ってこれるだろうかと、心配になった。

ゴールのチェックを済ませ、街に降りて給油の為にガソリンスタンドに入ると、
オノウエ/ハシモト組のジムニーも来ていたので、あらためてお二人にお礼を言って、給油を済ませ、
さらに10km先にあるビバーク地のツーリストキャンプを目指し、思えば6日ぶりのアスファルトの上を走る。

SSが終わりアドレナリンが切れたせいもあって、ズブ濡れの体に当たる雨と風がとても冷たい。
あまりの寒さに歯をガチガチ震わせながらビバークに到着。

そこで、衝撃の事実を聞かされる。

ゾーモットからここに直行してるX-1トラックが到着しておらず、荷物が届いていない。

すなわち、着替えようにも服がない!!

ショックだ、ショック過ぎる。
昼間はおそらく30度くらいはあったと思うが、今やおそらく気温はヒトケタ位には下がってて、とても8月とは思えない真冬のような寒さなのだ。

雨も風もますます強くなる一方な中、こんなズブ濡れな状態のままでいたら、どんどん体温を奪われて死んでまうわ!!

とにかく、自分のゲルを探して中に入ると、ミサイルファクトリーのogwさんシラスさんが居た。
今日は右近さんも同室なのだが、RCPまでは到着したものの、その先の例の川の手前で転倒してそのままリタイヤしたらしい。
一緒に頑張ってきた仲間がいなくなってしまうのは、残念だし寂しいな・・・

身体が冷え切ってしまい、かじかみ過ぎて指もまともに動かせないほどだけど、なんとか装備とウェアを脱ぎ捨てて、タオルで身体を拭いた。

様子を見かねてシラスさんが、自分の新品のTシャツをくれたので助かった。
でも他に着れるものがないので、パンツとTシャツだけでベッドの毛布にくるまって、ひたすら震え続けた。

しばらくするとようやく寒さにも慣れてきたので、道中出さなかったカッパを着て、飯を食いに食堂に行った。

急激な天候の悪化による混乱で本部も機能がマヒしてるようで、明日どうなるのかのインフォメーションがまったくない。
おそらく、僕より後ろを走ってた人が帰還するのには相当時間が掛かるだろう。
ましてやダッフルバッグも届いてないので、肝心な明日のルートのコマ図すらない。

こんな状況で、明日SSを実施するのはどう考えても無理だな。
きっと、ETAP-1の逆走で舗装路でウランバートルに直行して終わりだろう。
残念だけど、仕方ないな・・・

この時点で僕はそう推測した。

DCIM0169.jpg

晩飯は羊肉のカツみたいなのと、具だくさんのスープだった。
これまで、毎晩走り終わっても体調はバッチリで、晩御飯も美味しく食べれてたのだけど、
この日は、冷たい雨に打たれたせいで低体温症の一歩手前だったのか、それほど食欲もなく食べ物の味もあまり感じなかった。
おまけに、ビール1本だけで強烈に酔ってしまい、頭がグルグルまわり始めて気持ち悪い。
イワサキさんが地元の怪しい酒をついでくれてたのだけれど、クセが強かったのもあって、二口飲んだだけでギブアップしてしまった・・・

DCIM0168.jpg

フラフラになりながら大雨と強風の中をゲルに戻って、また毛布を被って寒さに耐える。
届かないダッフルに入ってるダウンシュラフが恋しくてたまらない。

そうだ! 右近さんはカミオンバレーに載せられてるから、多分朝帰りになるハズ。
帰ってくるまで、右近さんの毛布も借りておこう。

毛布2枚で少しはマシになったとはいえ、まだ寒いのでじっと耐え続ける。

一応、ゲルの中にはまきストーブがあるのだけど、薪は細い枝みたいなのがチョットあるだけだったので、すぐに燃え尽きてしまい用をなさない。
しばらくしてようやく眠気がやってきてウトウトし始めたと思ったら、トドメを刺すように今度は寝ていたベッドが突然崩壊!!

遊牧民のベッドは、移動しやすいように組み立て式で、ネジなどで固定されてないのですごくモロイのだ。

まるでドリフのコントのオチみたいで、ビックリした。
ツーリストキャンプのスタッフを呼んで修理したもらったが、寒さでボロボロな自分がなんだかすごく惨めに思えた・・・


それでも、早く帰れた僕はまだマシな方だったのかもしれない。
僕より後ろを走ってた人たちは闇夜の中、落雷に鉄砲水、そして何故か怒り狂った遊牧民にまで追いかけられて、
ホントに命懸けで帰ってきたのだ。

バトンさんや慶山さんのブログを読んで頂ければその凄惨さがわかるだろう・・・

慶山さんのブログ http://gold.ap.teacup.com/kle4ontbi/407.html

バトンさんのブログ http://baton.gunsmithbaton.com/e379605.html


次からはいよいよ最終日
ETAP-8につづく
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ジャンル : 車・バイク

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プロフィール

96channel

Author:96channel
1973年9月生まれ♂
広島県尾道市出身
大阪市在住

営業職(機械)

資格・技能
・大型自動車
・大型自動二輪
・英検2級
・MOS2002Master
・フォークリフト
・小型移動式クレーン
・玉掛け
・アマチュア無線4級
・二輪車安全運転
    特別指導員

趣味・特技
・オートバイ
 ツーリング・オフロードなど
・DIY
・ハイキングやキャンプ、スキーなどアウトドア全般
・読書、映画、音楽などインドア系も好き

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